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Posted by あしたさぬき.JP at

2010年08月15日

母と善通寺ー終戦の日によせてー

私は、愛媛県内在住ですが、香川の中で善通寺がとても好きです。

善通寺は、昭和以前の時代の面影を残している唯一の市だと思います。

今から15〜16年ぐらい前にうちの幼稚園に入る前の小さい子ども達を連れて、子ども病院へお見舞いに行く実家の母と近所のおばさんを乗せて送っていきました。

その頃、まだ子ども病院の場所がはっきりわからなかった私は、迷って自衛隊の善通寺駐屯地の前を通りました。

その時自衛隊の赤レンガの壁を見て母は、ふと何気なく洩らしました。

「兄さん、戦地に行く前にここへ来て面会に来たことある」

それまで私は母や父から、母の兄が戦死したことは聞いていました。

初めて母の口から聞く話に、もう少し突っ込んで聞きました。

「誰と行ったん?」

「ゆりねえ、ひいねえや兄弟で面会に行った」

「ふーん…」

結局その面会が生前の兄との最後の面会になったようです。

母の兄は昭和18年6月に招集がきて、その年の11月に南方のビルマに赴いたようです。

翌年7月に国から戦死の知らせが届いたそうです。

私が聞いた話では、遺骨は戻ってなくお墓には遺髪などを収めているようです。

母の母・・・つまり母方のおばあちゃんは、私が物心つた頃からたばこを吸う人でしたが、母によると、唯一の跡取り息子が戦死してから吸い始めたようです。


65年前、太平洋戦争によって、引き裂かれた家族、恋人、兄弟。。。数え切れないほど多いと思います。

どんなに時代が変わっても、地球上の人間同士が殺りくを繰り返す戦争は二度とあってはならない。

自分たちが伝え聞いた事を子ども達に伝えていくことは大事だと思います。







  


Posted by rieko at 08:00Comments(2)思い出